NEXT EVENT - いなまち朝マルシェ|6/28 (SUN) 9 am- 12 pm at 伊那市セントラルパーク



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できることを、続けられる可能な範囲で

できることを、続けられる可能な範囲で

4月22日はアースデイ。地球のこと?いやいや、身近な自然について考えてみたい。

〈地球のこと〉なんて大それたことはできないし、何をしたらいいかなんてわからないというのが一般的な自分が思うところ。
大きくてよくわからないことは、小さく切り取って、身近なことに紐づけて考えることが多い私は、同じく小さくコツコツとクラフトビールの醸造をやりながら、身近な人たちを幸せにすることや、身の回りの自然や農産物に関わりながら暮らしている。

伊那谷に暮らす、身近な自然たち

二つの日本アルプスに囲まれた、どーんと広がるこの谷に暮らしていると、
山も森も、またそれらの恵をいかした林業や農業に触れることが多い。
そのおかげか、たくさんの情報がまちにいる人よりも耳にはいってくる。
もちろんいいこともあれば、悪いことも。

この伊那谷にきて、この雄大な景色を形作っている森の25%が赤松であること。
そしてそれらが松枯れという、寄生虫由来の病気で枯れて倒れてしまうことを知った。

この伊那谷にきて、この田舎然とした美しい里山の風景を形作っている田畑たちは、
農業に関わる人たちの日頃の努力のおかけで、その美しさを維持していることを知った。
そして高齢化や、過疎化がすすみ耕作放棄地が増えていることも知った。


身近な自然と共に、この後もずっと暮らしていけるようにできることはなんだろう。

小さな私たちにとって、できることは少ないかもしれないけれど、
できることを、続けられる可能な範囲で〉。
そんな中で醸造当初から続けているのは、醸造の工程で出る残渣である〈麦芽粕〉を畑に撒いていること。

時には、近くの産直の山羊の餌になったり、平飼いされた鶏の餌になったり。
醸造所の隣が畑という好立地もあり、借りている畑にホップを植え、そこに麦芽粕を撒いて、無駄なく再利用ができている。
(ホップもぐーんとよく育つ。ただ、同じように雑草もぐーんとよく育つ)

ここ最近は、近くにある信州大学農学部の今井先生の声かけから、畜舎の餌になることが増えてきた。
麦芽粕を畜産の餌にするのは昔から利用されてきた方法のようだけれど、ほかほかの麦芽粕をすぐさま畜舎に持っていける環境が整っているような昨今の醸造所は数少ないだろう。

もちろん、醸造所の大きさに比例するように、醸造で使う麦芽の量も増えるため、全てを再利用できるという醸造所も少ないと思う。
そういった意味でも、わたしたちは地理的にも、物量的にも〈ちょうどよく、続けれられる関係〉に恵まれている。

去年はじめて、麦芽粕を再利用して畜舎の餌を作る日にお手伝いをさせてもらった。

大きな攪拌機も、運良く他のラボが使わなくなったものを修繕して利用しているとのこと。


この攪拌機の中に麦芽粕をはじめ、とうもろこしや籾殻などを加えて混ぜ合わせていた。

最終的にこの混合物は大きなコンテナの中に入れられ、密閉され、しばらくの間発酵を行う。

嫌気条件下で発酵させることで、乳酸菌等が増え、美味しくなるのかな〜。
(毎回漫画、動物のお医者さんのサイレージのシーンを思い出す)

今日もきっと、私たちがクラフトビールを作った後の麦芽粕を、牛たちが餌として消化し、
それらが糞となり、土壌を豊かにしているのだろう。

そんな小さな循環を、私は小さいながら誇りに思う。